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第10回 モスクワで最も人気のある料理は?
モスクワの夏は短い。それだけに、その夏の日差しを楽しもうとオープンエアのレストランや川べりなど水際のレストラン、郊外の自然を取り入れたレストランなどがモスクワっ子に人気が高い。ロミール・モニタリングの調査データによれば、アンケート回答者の半数以上が、オープンエアのレストランを好むと回答した。レストランに必要なのは、料理の質よりも、まずは環境を楽しむといったところか。2008年の夏にはオリンピックやサッカーなどが盛り上がり、テレビを備え付けているレストランが高い人気を博した。UEFAユーロ2008でモスクワが熱狂に包まれた6月は、多くのレストランに入ることさえ難しかった。 そういう料理の質を二の次に考えるモスクワっ子だが、食の好みについて言及するなら、人気の一番は「ヨーロッパ料理」である。「レストラン・ランキング社」の開発部長、オレシ・ロパティック氏の意見によれば、「ヨーロッパ料理」という半ば不完全なワードにこそ、人気の秘密が隠されているという。モスクワの「ヨーロッパ料理」のレストランで想像されるのは「ビアホール」であり、最も人気のある料理を出すレストランだ。メニューは多岐に渡り、シーザーサラダやボルシチ、メンチカツなどなど。一概に何料理とくくれないものに対し、総じて「ヨーロッパ料理」と曖昧なカテゴリーで表すケースが多い。もしこれを厳密に判断するのなら、レストランの支配人などからなる専門家による分析が必要であろう。 モスクワっ子の2位は「イタリア料理」、3位には「ロシア料理」が入っている。ロシア人の好む「コーカサス料理」がランキングに入っていないが、これはロシア南方料理という位置づけから、ロシア料理に含まれているのだろう。イタリア料理は世界共通の人気料理だ。料理の質もさることながら、投資家にとってもイタリア料理は魅力で、ブランドとして確立されている確かな安心感から資金の調達が可能で、ゆえに高いパフォーマンスを提供できるからだ。 また、レストランに興味を持っているのはモスクワなどの大都市に限られる。ロミール・ランキングのデータでは小都市においては住民の三分の一がレストランに行くと答えた。そのうち半数は料理に関する趣向を特に持っていないと答えた。ただ、寿司や刺身などは地方ではまだまだ不信感が高いとの結果が出ている。
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